5領域とは

 

 

令和6年度障害福祉サービス報酬改定により、支援の質の向上の観点から、放課後等デイサービスにおいて、適切なアセスメントの実施と子どもの特性を踏まえた支援を確保する観点から、支援において5療域(「健康・生活」「運動・感覚」「認知・行動」「言語・コミュニケーション」「人間関係・社会性」)をすべて含めた総合的な支援を提供することが定められました。

 

この5領域とは児童発達ガイドラインの本人支援の中に示されています。この本人支援の5領域は

 

①「健康・生活」⇒健康な体と心を育て自ら健康で安全な生活を作り出すことを支援します。お子様の障害特性発達の過程・特性などを考慮し、小さなサインから心身の異変に気付けるよう、きめ細かな観察を行います。睡眠、食事、排泄などの基本的生活スキルを獲得できるような工夫も考えます。また、障害の特性に配慮し、時間や空間を本人にわかりやすく構造化も行います。

 

②「運動・感覚」⇒体の使い方についてや様々な感覚の活用についての支援をします。感覚遊び等を通じて支援を行っていきます。ただし、感覚や認知の特性(感覚の過敏や鈍麻)を踏まえ、感覚の偏りに対する環境調整等の配慮も行っていきます。

 

③「認知・行動」⇒数や大きさ、色などの様々な概念の理解や適切な行動の習得を支援します。視覚、聴覚、触覚等の感覚を十分活用して、必要な情報を収集し、認知の発達を促し、行動につなげる支援をしていきます。さらに感覚や認知の偏り、コミュニケーションの困難性から生じる行動障害及び、適切な行動への対応も一緒に考えていきます。

 

④「言語・コミュニケーション」⇒言葉によるコミュニケーション手段だけでなく、文字や記号、ジェスチャー等様々な方法を活用しながら、お子様の意思の伝達が行いやすい方法で支援を行っていきます。

 

⑤「人間関係・社会性」⇒他者との関係構築や社会性の広がりはなくてはならないものです。お子様の発達段階にあわせて、親以外の大人(職員)との関係から他児との平等の関係へとスモールステップを積みながらお子様が他者と安定した関わり方の習得が出来るように支援をしていきます。集団参加へのつまづきがあるお子様には「ただ慣れさせる」のではなく、集団の中でのどこにつまづきがあるのか、アセスメントをし、明確にして支援します。

 

ただし、この5領域はお子様の成長発達に関する事なので、これらはそれぞれが独立しているというわけではなく、お互いに関連したり重なったりしています。

 

こはるび 支援プログラム

 

健康・生活

 

来所ごとに体温測定や、送迎中の会話や様子観察から健康状態を確認します。クッキングなどを通じた食育、基本的生活スキルの獲得のためトイレトレーニングや衣服の着脱、車に安全に乗車する指導、構造化を意識した部屋のレイアウト、掲示物、子どもへの指示、空間の調整などを行います。

 

運動・感覚

 

長期休暇にはラジオ体操で、日常的に必要な動作の基本となる姿勢保持や上肢・下肢の運動・動作の改善及び習得を行います。散歩により体力の向上、健康の増進に努めます。ヨガ、音楽に合わせたリズム遊び、ダンスなども行います。

 

認知・行動

 

本人の困り感がどこから来ているのか、全職員による、日ごろの行動観察から細かなアセスメントを行い、特性と環境の相互作用から原因を考えることで適切な行動が行えるように支援します。「1対1」のセッションで概念形成の課題や、習得して欲しいスキルを練習し、本人が少しでも安心して生活できるように支援します。

 

言語・コミュニケーション

 

本人が分かりやすい、環境の理解と意思の伝達が円滑に出来るよう支援します。自分の考えを発表したり、終わりの会でその日の振り返りをし、言語を受容し表出する支援を行います。

 

人間関係・社会性

 

集団遊びの際、職員が介入しながら集団参加を支援します。散歩に行くことにより、仲間意識や役割分担、集団に参加するための手順やルールの理解、集団活動に参加する喜びを分かち合えるよう支援します。

こはるび 支援方針

 

こはるびでは一人ひとりの特性に合わせた支援を心がけています。まず、その子が何を必要としているのか個別のニーズをしっかりと捉えるところから始まります

 

1 お子様の情報をあらゆる観点から集め、丁寧にアセスメントを行います

 

・得意なこと、好きな遊び

・成育歴

・お子様の困りごと

・お子様の願い、気持ち、ご家族の願い

・これまでの支援の経過

などを本人、ご家族、園や学校、相談支援専門員、医療機関などから情報収集し個別のニーズをとらえます

 

2 個別支援計画をたてます

 

3 個別支援計画に基づいて目標を達成するための支援を行います

 

4 支援がどうだったのか、評価を行います

 

1~4を繰り返し行います